【米国株投資】ゼットスケーラー / ZS:クラウド・セキュリティ分野で目覚ましい成長を実現

Ticker: ZS / 3735文字 / 所要時間8分程度 / Buy / ドノヴァン・ジョーンズ

サマリー

  • ゼットスケーラーは、世界中で事業を展開する、急成長中のクラウド・セキュリティ関連企業である
  • 同社の成長率は目覚ましく、営業損失は削減され、フリーキャッシュフローは非常に好調である
  • 同社に対する私の見通しは、1株あたり約185.00ドルで「買い」である

ゼットスケーラーについて

ゼットスケーラー(ZS)は、クラウド・セキュリティ・ソフトウェアを世界中の企業に提供している。

同社は、2023年9月5日に2023年度第4四半期決算を発表し、売上高とコンセンサス利益の予想を上回った。

目覚ましい成長を続ける一方、営業損失は縮小し、フリー・キャッシュフローは非常に好調な水準を維持している。

以上より、同社に対する私の見通しは、1株当たり約185.00ドルで「買い」である。

概要

2007年に設立された同社は、世界中の組織のデジタル・エクスペリエンスとクラウド・セキュリティ態勢を改善する一連のソフトウェアサービスを提供している。

5,962人のフルタイム従業員を擁し、本社はカリフォルニア州サンノゼにある。

創業者兼CEOのジェイ・チャウドリーは、AirDefence、CoreHarbor、SecureIT、CipherTrustなどの会社を設立したシリアルアントレプレナー(連続起業家)としての経歴を持つ。

同社のサービスには以下が含まれる。

  • Zscaler Internet Access
  • Private Access solutions
  • Digital Experience
  • Posture Control
  • Risk360
  • Zero Trust Branch Connectivity

同社は、金融サービスからヘルスケアまで、様々な業界に対してサービスを提供している。

市場規模

Allied Market Research社のレポートによると、2022年の世界のクラウド・セキュリティ市場規模は358億ドルとのことである。

2023年から2028年までの年平均成長率は9.1%で、2028年には629億ドルに達すると予測されている。

クラウド・セキュリティ市場は、サイバーセキュリティ業界で最も急成長しているセグメントの1つである。

この成長の原動力となっているのは、クラウド・コンピューティングの導入が進んでいるためであり、データやアプリケーションをクラウドに移行する企業が増えているのが現状である。

ガートナー社(Gartner)によると、2025年までに、新たに追加されるワークロード(作業負荷)の95%が、クラウド・ネイティブ・プラットフォーム上に展開されるという。

主な動向

クラウドセキュリティ市場は常に進化しており、常に新しいテクノロジーやソリューションが登場している。

クラウドセキュリティ市場の主な動きには、次のようなものがある。

  • クラウド・ベースのセキュリティ製品とサービスの台頭
  • マネージド・セキュリティ・サービスの採用拡大
  • データ・セキュリティとプライバシーへの関心の高まり
  • クラウド・ネイティブ・アプリケーション向けの新しいセキュリティ・ソリューションの開発

地域別の展望

北米のクラウドセキュリティ市場が世界最大の市場であり、アジア太平洋地域と欧州市場がこれに続いている。

北米市場は、2023年から2028年にかけて年平均成長率8.5%で成長し、アジア太平洋市場と欧州市場は、それぞれ年平均成長率10.2%と9.3%で成長すると予測されている。

主要プレーヤー

クラウドセキュリティ市場の主要プレーヤーには、以下のような企業が挙げられる。

  • Microsoft
  • Amazon Web Services (AWS)
  • IBM
  • Cisco
  • McAfee
  • Fortinet
  • Symantec
  • Trend Micro
  • Palo Alto Networks
  • Dell Technologies

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最近の財務動向

四半期別総収益(Total Revenue:青色の列)は目覚ましい成長軌道を維持している。

また、四半期別営業利益(Operating Income:赤色の線)は、足元、赤字幅が縮小している。

四半期別売上総利益率(Gross Profit Margin:緑色の線)は、最近の四半期では若干低下傾向にある。

四半期別総売上高に占める販売費および一般管理費(Selling, G&A % Of Revenue:茶色の線)の割合は、最近顕著に低下しており、これは収益増加の効率化を示す好結果である。

希薄化後1株当たり利益(Earnings Per Share:赤色の線)はマイナスのままであるが、以下のグラフが示すように、ここ数四半期は堅実な成長を遂げている。

(上記グラフのデータは全てGAAPベース)

過去12ヶ月で、同社の株価は32.91%上昇したのに対し、クラウドストライク(CRWD)の上昇率は42.95%だった。

下のグラフが示すように、この2銘柄は過去1年間、非常に似た軌跡をたどっている。

貸借対照表では、同社は現金同等物、並びに、短期投資資産で21億ドル、負債総額11億4,000万ドルで四半期を終えた。

12ヵ月間のフリーキャッシュフローは3億6,510万ドルで、この間の資本支出は9,720万ドルであった。

バリュエーションとその他の指標

以下は、ゼットスケーラーに関連するバリュエーションの表である。

参考までに、上場会社の中で、同社と関連し、比較対象であるクラウドストライク(CRWD)のバリュエーションもこちらで言及したい。

40%ルールとは、ソフトウェア業界の経験則であり、売上高成長率とEBITDA成長率の合計が40%以上であれば、その企業は、ソフトウェア企業として、許容できる成長とEBITDAの軌道に乗っていることを示すものである。

ゼットスケーラーの直近の調整前40%ルールの計算値は、2023年第2四半期決算時点で38.5%であった。

この点において、以下の表の通り、同社は良好であると言える。

ゼットスケーラーに関するコメント

第4四半期、および、2023年会計年度の業績に関する前回の決算説明会では、同社の売上高が前年同期比で43%増加し、第4四半期には4億5,500万ドルに達したことが注目された。

この好業績は、計算上のビリング額(未収請求考慮後の売上高)が38%増加し、繰延収益が41%増加する等、様々な財務指標に反映されている。

GAAP基準の純損失は前年度から半減し、Non-GAAP基準の純利益は3,640万ドルから1億900万ドルに増加した。

通期では、売上高は前年比48%増の16億1,700万ドルに急増し、Non-GAAPベースの純利益は2億7,700万ドルに増加した。

この好業績は、同社のクラウド・セキュリティ・ソリューションの効果的な収益化と業務効率の高さを裏付けている。

アナリストは、市場でのポジショニング、財務ガイダンス、競争戦略について経営陣に質問した。

経営陣は、同社はゼロ・トラストSASEで市場をリードし、ワークロード・プロテクションのような新興製品を開発し、従来のファイアウォール関連の競合他社に対抗して、データ・プロテクションのリーチを広げることに注力していると答えた。

将来の財務ガイダンスについて、経営陣は、グローバルなマクロ環境を考慮し、将来の見通しをより良くするために、ランプ・ディール(複数年契約)を活用しながら、財務ガイダンスにおいて、楽観主義と慎重さのバランスをとっている。

競争戦略のアプローチとして、同社は、特にAIとデータ保護における革新的な製品に重点を置きながら、より広範な市場浸透のためにチャネル戦略を強化し、競争環境をナビゲートしている。

同社は、2023会計年度を通じて目覚ましい成長を遂げ、戦略的な製品を開発し、結果として、業界で高く評価されることとなった。

同社の堅固なガバナンス・フレームワーク、強固な財務体質、そして、積極的な市場参入といった点を踏まえると、サイバーセキュリティ分野の重要なプレーヤーとして、同社は魅力的な投資対象であるように見える。

以上より、ゼットスケーラーに対する私の見通しは、1株当たり約185.00ドルで「買い」である。

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アナリスト紹介

Donovan Jones ドノヴァン・ジョーンズ
拠点:米国
セクター:テクノロジー・IPO

ジョーンズ氏は、米国を拠点とする株式リサーチのスペシャリストであり、15年にわたり、米国のソフトウェア関連企業やIPO企業の投資を分析。主に、「高成長テクノロジー銘柄」、「消費者関連銘柄」、「資本財・サービス関連銘柄」、「メディア関連関連」、「ライフサイエンス銘柄」に焦点を当て、ファンダメンタル分析を用いて企業分析を実施。

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