ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ / ZM:テクノロジー関連成長株の最新の株価分析と今後の見通し(Zoom)

Ticker: ZM / 2878文字 / 所要時間6分程度 / 強気

サマリー

  • ズーム・ビデオ・コミュニケーションズは、オンライン・ビデオおよび関連通信技術を世界中に提供しているテクノロジー企業である
  • 同社は着実な成長を遂げ、収益も改善しており、フリーキャッシュフローも素晴らしい水準にある
  • 足元、同社の業績が改善していることから、私は同社に対して「強気」に見ている

ズーム・ビデオ・コミュニケーションズについて

ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(ZM)は11月20日、2024年第3四半期決算を発表し、売上高およびコンセンサス利益予想を上回る着地となった。

同社は、オンラインビデオ関連のコミュニケーション・ソフトウェアとサービスをグローバルに提供しているテクノロジー企業である。

着実な売上高の成長、収益の改善、そして素晴らしいフリーキャッシュフローの水準から、私は同社に対して「強気」に見ている。

概要

カリフォルニア州サンノゼを拠点とするZoomは、オンラインビデオを通じて、チームや人々を結びつける選択肢を改善するために2011年に設立された。

経営陣は、シスコ(CSCO)でエンジニアリング担当副社長を務めていた創業者兼CEOのエリック・ユアンが率いている。

同社の主力製品はZoom MeetingsとZoom Roomsである。

Zoom Meetingsは、ユーザーがビデオミーティングを開くためのフル機能のセットである。

Global Market Insightsの2018年の市場調査報告書によると 、ビデオ会議の世界市場は2024年までに200億ドルを超えると予想されている。

これは2018年から2024年までの年平均成長率は10%に相当する。

この成長期待を促進する主な要素には、成長率の65%を占めると予想される企業向けアプリケーションからの需要が含まれている。

ビデオ会議ソリューション(ハードウェアまたはソフトウェア)を提供する主なベンダーは以下の通りである。

  • Cisco
  • West Unified Communications
  • Microsoft
  • Google
  • Apple
  • Amazon

最近の財務動向

四半期別総収入(青色の線:Total Revenue)は、最近の四半期では緩やかに増加している。また、四半期別営業利益(赤色の線:Operating Incom)は、最近プラスの水準に戻っている。

四半期別売上総利益率(緑色の線:Gross Profit Margin)は最近上昇傾向にあり、四半期別総売上高に占める販売費および一般管理費の割合(茶色の線:Selling, G&A % of Revenue)は最近低下傾向にある。

希薄化後1株当たり利益(赤色の線:Earnings Per Share)は、2021年のパンデミック期を大幅に下回るものの、最近の四半期では増加に転じている。

(上記グラフのデータは全てGAAPベース)

一方で、過去12ヶ月間、同社の株価は1.43%下落したのに対し、iシェアーズ・エクスパンデッド・テクノロジー・ソフトウェアETF(IGV)は47.64%上昇している。

貸借対照表では、同社は65億ドルの現金同等物、並びに、短期投資資産に加え、無借金で四半期を終えた。

12ヶ月間のフリー・キャッシュ・フローは13億ドルで、資本支出は1億3670万ドルだった。

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バリュエーションとその他の指標

以下は、同社に関連するバリュエーションの表である。

成長、利益、フリー・キャッシュ・フローに余裕のある前提を用いたDCF法(ディスカウントキャッシュフロー法)に基づくと、同社の理論株価は、現在の71.65ドルに対して約89.84ドルであり、現在過小評価されている可能性があることを示している。

また、40%ルールとは、ソフトウェア業界の経験則であり、売上高成長率とEBITDA成長率の合計が40%以上であれば、その企業は、ソフトウェア企業として、許容できる成長とEBITDAの軌道に乗っていることを示すものである。

下表のように、同社の直近の調整前40%ルールの計算値は、2024年第3四半期決算時点で18.4%であったことからも、大幅な改善が必要であることが分かる。

ズーム・ビデオ・コミュニケーションズに関するコメント

2024年第3四半期決算に関する前回の決算説明会における経営陣のコメントは下記の通りである。

  • 第3四半期の総収入が11億3700万ドルで、前年同期比3%増、恒常為替レートベースで4%増であったことが強調された(これはガイダンスを1,700万ドル上回る着地)。
  • 企業向け売上高は8%増で、総売上高の58%を占めた。米州の売上高は前年同期比で5%増加したが、EMEAとAPACはそれぞれ2%減少した。
  • 残存履行義務(RPO)は前年同期比10%増の36億ドルで、RPO総額の58%が今後12ヵ月間に収益として認識される見込みである。
  • 非GAAPベースの売上総利益率は、パブリッククラウドとデータセンター利用の最適化により、前年の79.5%から79.7%に改善したが、AIへの投資により一部相殺され、通年では80%が見込まれている。
  • 営業キャッシュフローは前年比67%増の4億9,300万ドルと驚異的な伸びを示し、フリーキャッシュフローは回収強化、経費管理、受取利息の増加により66%増の4億5,300万ドルとなった。
  • 営業利益率は43.4%、フリー・キャッシュフロー利益率は39.9%に拡大した。繰延収益は前年同期比3%減の13億2,000万ドルであった。第4四半期の収益は11億2,500万ドル~11億3,000万ドルと予想され、中間値で前年同期比1%増となる。
  • 2024年度通期の売上高ガイダンスは45億ドルに更新され、これはレンジの中間点で3%の成長である。
  • Non-GAAPベースの営業利益ガイダンスは17億4,000万ドル(利益率39%)に引き上げられ、通期のNon-GAAPベースのEPSガイダンスはレンジの中間点で4.94ドルに引き上げられた。

要約すると、経営陣は継続的なトレンドとして、企業からの需要の力強い成長、コンタクトセンター事業への継続的な進出、CX(顧客体験)とEX(従業員体験)の提供に対する需要、契約期間の長期化、そして、3%という低い解約率の継続などを挙げている。

更に、DCF法(ディスカウントキャッシュフロー法)に基づくと、株価は割安の可能性もある。

以上より、私は、ズーム・ビデオ・コミュニケーションズに対して「強気」で見ている。

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アナリスト紹介

Donovan Jones ドノヴァン・ジョーンズ
拠点:米国
セクター:テクノロジー・IPO

ジョーンズ氏は、米国を拠点とする株式リサーチのスペシャリストであり、15年にわたり、米国のソフトウェア関連企業やIPO企業の投資を分析。主に、「高成長テクノロジー銘柄」、「消費者関連銘柄」、「資本財・サービス関連銘柄」、「メディア関連関連」、「ライフサイエンス銘柄」に焦点を当て、ファンダメンタル分析を用いて企業分析を実施。

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