ベライゾン・コミュニケーションズ / VZ / 予想配当利回り6.28%:連続増配ディフェンシブ銘柄の最新の決算分析と今後の株価見通し(2024年2月1日 / Verizon /  直近四半期配当金 0.665ドル)

Ticker: VZ / 3109文字 / 所要時間7分程度 / 中立

サマリー

  • ベライゾンは、全米ネットワークを通じて約9,300万人の後払い顧客と2,100万人のプリペイド顧客(トラックフォン買収後)にサービスを提供しており、米国最大のワイヤレス・キャリアである。
  • ワイヤレス・サービスは、ベライゾン・コミュニケーションズのサービス総収入の約70%、営業利益のほぼすべてを占めている。
  • 固定通信事業には、北東部のローカル・ネットワークが含まれ、約2500万の家庭や企業にリーチし、約800万のブロードバンド顧客にサービスを提供している。
  • 同社はまた、企業顧客向けに全米で電気通信サービスを提供しており、多くの場合、自社と他キャリアのネットワークを混合して使用している。

ベライゾンの概要

セクター:情報通信サービス

現在の株価:42ドル

時価総額:1,780億4,000万ドル

一株当たりの本質的価値:43.94ドル

安全マージン:3.62%

5年間の配当成長率:2.00%

配当落ち日:2024年1月9日

配当支払い日:2024年2月1日

予想配当利回り:6.28%

5年間の売上高成長率:0.40%

10年間の売上高成長率:-1.10%

ベライゾンの収益と成長に関して

ベライゾン(VZ)は第4四半期に1株当たり1.08ドルの利益を計上し、前期の1.22ドルから減少した。

同社の収益は過去1年間比較的安定していたが、直近四半期は若干減少したこととなる。

長期的なパフォーマンスを見ると、同社株の非経常損益項目を除くベースでの5年間のEPSの年間平均成長率(CAGR)は0.30%、10年間のCAGRは6.30%である。

これは過去10年間、同社が緩やかで着実な成長を実現していることを示している。

業界の成長という点では、情報通信部門は、データとコネクティビティに対する需要の増加に牽引され、今後10年間も成長を続けると予想されており、これは、同社の将来展望にとって良い兆候である。

また、同社は、歴史的に適度な財務レバレッジを維持してきたため、負債水準を管理しながら成長機会に投資することができている。

このバランスの取れたアプローチにより、同社は一貫して利益を生み出し、市場での地位を維持してきた。

同社の過去の業績と予測される業界の成長を考慮すれば、ベライゾンは今後も成長を続ける可能性があると見ている。

しかし、急速に進化する情報通信業界で競争力を維持するためには、変化する市場力学に適応し、新技術に投資する必要がある点には注意が必要である。

ベライゾンの配当に関して

ベライゾンの直近四半期の5年間配当成長率は2.00%、3年間の配当成長率は2.00%となっている。

また、EBITDA有利子負債倍率は4.36となっており、収益に比べて負債が比較的低い水準であることを示している。

さらに、同社の予想配当利回りは6.28%で、セクター平均より高い水準にある。

これは、同社が同業他社に比べて配当による高い投資リターンを提供していることを示唆している。

一株当たり配当金(DPS)では、ベライゾンは2024年1月9日に一株当たり0.665ドルの現金配当を支払っており、この配当の基準日は2024年1月10日であった。

同社は一貫して四半期ごとに現金配当を行っており、直近では2023年10月6日に1株当たり0.665ドル、2023年7月7日に1株当たり0.653ドルなどの配当を行っている。

全体として、ベライゾンは過去数年にわたり着実な配当成長を示しており、同セクターと比較して比較的高い配当利回りを提供している。

以上より、配当による安定収入を求める投資家にとって、同社は魅力的な投資対象であろう。

予想配当利回り:6.28%

配当性向:56%

配当カバレッジ・レシオ:1.05

5年間の配当成長率:2.00%

EBITDA有利子負債倍率:4.36

ベライゾンのバリュエーション

ベライゾンの株式は、現在42.35ドルで取引されており、弊社算出の一株当たり本質的価値の43.94ドルより低い水準となっている。

加えて、EV/EBITDAレシオは8.75で、5年平均、10年平均を下回り、割安の可能性を示唆している。

さらに、実績PERは15.35であり、5年平均と10年平均と同水準となっている。

また、株価売上高倍率は1.34であり、これも5年平均と10年平均に一致している。

一方で、PEGレシオは90.8となっており、5年平均、10年平均を上回り、株価が割高である可能性を示している。

全体として、ベライゾンのバリュエーションは過去の平均値に沿っており、株価売上高倍率とEV/EBITDAレシオは株価が公正に評価されている可能性を示しているように見える。

ベライゾンのリスクとリターンに関して

同社株のリスク評価分析では、投資家が投資決定を下す前に考慮すべきいくつかのポイントを取り上げたい。

まず第一に、同社は新規債務を発行しており、過去3年間で合計247億米ドルの債務を発行している。

全体的な負債水準は許容範囲内だが、この負債増加は長期的には同社の財務健全性に潜在的なリスクをもたらす可能性がある。

さらに、ベライゾンの1株当たり売上高は過去12ヵ月間減少しており、これは同社全体の業績にとってネガティブな兆候である。

加えて、株価は1年ぶりの高値に近づいており、割高の可能性を示唆している。

また、同社の株価売上高倍率も1 年間の最高水準に近く、株価が売上高に対して割高である可能性を示している。

さらに、同社の予想配当利回りは1年ぶりの低水準に近づいている点にもご留意いただきたい。

一方でプラス面では、ベライゾンの営業利益率が足元拡大している点が挙げられる。

結論として、負債の増加、一株当たり売上高の減少等、潜在的なリスクもあるが、営業利益率の拡大はポジティブな指標であると見ている。

以上より、投資家はベライゾン株への投資を決定する前に、これらの要因を慎重に検討し、さらなる調査を行うべきである。

ベライゾンのインサイダー(内部関係者)による売買に関して

過去12ヶ月間インサイダーによる同社株式の購入が報告されていな一方で、同期間に8件のインサイダーによる同社株式の売却があり、一部のインサイダーが株式を売却している可能性を示している。

ただし、同社のインサイダー保有率は僅かに0.06%で、インサイダーが同社株を保有する割合は低い点には注意が必要である。

一方、ベライゾン株の機関投資家保有比率は36.33%と比較的高水準となっている。

これは、投資信託や年金基金などの機関投資家が同社に大きな出資をしていることを示している。

インサイダー取引と保有比率のトレンド分析を考慮すると、インサイダーの間では同社の将来の業績について懐疑的な見方がある可能性がある一方で、機関投資家の保有比率が比較的高いことから、より大きな市場関係者は依然として同社に信頼を寄せていることが伺える。

ベライゾンの流動性に関して

ベライゾン株の前営業日の出来高は23,345,496株で、流動性が比較的高いことを示している。

さらに、過去2ヵ月間の1日平均出来高は22,986,884株で、一貫した取引活動が行われていることを示唆している。

また、同社株のダークプール指数(DPI)は52.94%となっている。

この指数は全体の取引量と比較したダークプールで取引された株式の割合を示しており、同社株のダークプールでの取引活動が中程度であることを示している。

全体として、ベライゾンは大きな流動性と安定した取引量を示しており、活発で流動性の高い銘柄を求める投資家にとって魅力的な選択肢となっているように見える。

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アナリスト紹介

Yiannis Zourmpanos
イアニス・ゾルンパノス
拠点:キプロス
セクター:北米高配当銘柄、テクノロジー

ゾルンパノス氏は、詳細なビジネス分析を通じてデューデリジェンス・プロセスを向上させることを目的とした株式市場調査プラットフォーム、「Yiazou Capital Research」の創設者。以前はDeloitteとKPMGで外部監査と内部監査、コンサルティング業務に従事。公認会計士資格を保有し、ACCAグローバルのフェロー・メンバー。また、英国の一流ビジネススクールで学士号と修士号を取得。

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