ファイザー / PFE / 予想配当利回り6.24%:連続増配ディフェンシブ銘柄の最新の決算分析と今後の株価見通し(2024年2月5日 / Pfizer)

Ticker: PFE / 3569文字 / 所要時間8分程度 / 強気

サマリー

  • ファイザーは世界最大級の製薬会社であり、年間売上高は500億ドル近い(COVID-19製品の売上を除く)。
  • かつては多くの種類のヘルスケア製品や化学薬品を販売していたが、現在は処方薬とワクチンが売上の大半を占めている。
  • トップセラーには、肺炎球菌ワクチン「プレブナール13」、抗がん剤「イブランス」、心血管系治療薬「エリキス」などがある。
  • ファイザーはこれらの製品を世界的に販売しており、海外売上高は総売上高の50%近くを占めている。
  • また、海外売上高の中では、新興市場が大きな貢献をしている。

ファイザーの概要

セクター:医薬品

現在の株価:26ドル

時価総額:1,520億6,000万ドル

一株当たり本質的価値:38.57ドル

安全マージン:30.18%

5年間の配当成長率:4.60%

配当落ち日:2024年1月25日

配当支払い日:2024年3月1日

予想配当利回り:6.24%

5年間の売上高成長率:17.80%

10年間の売上高成長率:6.00%

ファイザーの収益と成長に関して

ファイザー(PFE)は、前四半期の一株当たり0.17ドルの損失に対して、2023年第4四半期の一株当たり0.1ドルの利益を報告しており、同社の業績は前四半期から大幅に改善した。

しかし、1株当たり1.14ドルの利益を計上した前年同期と比較すると、まだ低い水準にあることが分かる。

売上高に関しては、同社は2023年第4四半期に1株当たり2.523ドルを計上し、前四半期の2.344ドルをわずかに上回ったが、1株当たり売上高は4.228ドルに達した前年同期に比べ大幅に減少している。

長期的なパフォーマンスを見ると、同社のEPSの5年間の年平均成長率(CAGR)は25.50%で、10年間の年平均成長率は5.90%を達成している。

これらの数字は、過去10年間の同社の成長率が中程度であったことを示している。

業界の成長予測では、医薬品業界は今後10年間、医療ニーズの増加、高齢化、医療技術の進歩などの要因によって安定した成長が見込まれている。

この成長は、同社が市場シェアを拡大し、売上高を増加させる機会を提供することが期待される。

過去の財務レバレッジの度合いについては、同社は長年にわたり比較的安定した財務構造を維持してきた。

同社が成長できるかどうかは、革新的な医薬品を開発し続け、新市場に進出し、コストと投資を効果的に管理できるかどうかにかかっている。

全体として、ファイザーの2023年第4四半期の収益は前四半期と比較して改善したものの、収益と売上を伸ばすという課題には依然として直面していることが伺える。

しかし、業界の成長見通しが良好で、財務レバレッジが安定している同社は、将来の機会を活用し、長期的な成長を促進する可能性を秘めているように見える。

ファイザーの配当に関して

ファイザーは、過去5年間一貫した配当成長を示しており、過去5年間の配当成長率は4.60%であり、過去3年間では、3.60%の成長率を維持している。

このことは、同社が長期にわたって株主に配当金の増額を約束することを示している。

財務の健全性に関しては、同社のEBITDA有利子負債倍率は6.95と低い水準にあり、これは、同社が強固なバランスシートを有し、債務を容易に返済できることを示唆している。

さらに、ファイザーは6.24%という比較的高い予想配当利回りを提供しており、これは、投資家が配当金の支払いを通じて大きなリターンを期待できることを意味する。

直近の四半期を見ると、ファイザーは現金で1株当たり0.42ドルの配当を支払っており、この配当の権利落ち日は2024年1月25日で、支払日は2024年3月1日となっている。

これは、定期的な配当金分配で株主に報いるという同社のコミットメントを示すものであるように見える。

さらに、同社の配当実績をセクターと比較すると、ファイザーが競争力のある配当利回りを提供していることがわかる。

以上より、配当収入を優先する投資家は、特に同じセクター内の他の企業と比較した場合、ファイザーの配当支払いに魅力を感じるかもしれない。

予想配当利回り:6.24%

配当性向:90%

配当カバレッジ・レシオ:0.22

5年間の配当成長率:4.60%

EBITDA有利子負債倍率:6.95

ファイザーのバリュエーションに関して

ファイザーの現在の株価は26.93ドルであり、弊社算出の一株当たり本質的価値である38.57ドルより低く、株価が過小評価されている可能性を示している。

また、PEGレシオは0.69となっており、予想される利益成長率に対して株価が割安である可能性を示唆している。

一方で、実績PERは74.81となっており、投資家が1ドルの利益に対して高い価格を支払うことを望んでいることを示唆している。

さらに、株価売上高倍率は2.62となっており、投資家が売上高1ドルに対して2.62ドルを支払うことを望んでいることを示しており、これは5年および10年の平均よりも高い。

加えて、EV/EBITDAレシオは18.73で、業界平均と比較してEBITDAの高倍率で取引されていることを示している。

全体として、ファイザーは弊社算出の本質的価値とPEGレシオからは割安に見えるが、投資家は相対的に高い実績PERと株価売上高倍率を考慮して分析すべきである。

ファイザーのリスクとリターンに関して

同社株のリスク評価分析では、投資家が投資決定を下す前に考慮すべきいくつかのポイントを取り上げたい。

第一に、同社の税率は平均より低いようであり、短期的には収益を押し上げるかもしれないが、長期的には持続可能でないかもしれない点にはご留意いただきたい。

第二に、売上総利益率は年平均-4.4%のペースで低下しており、潜在的な収益性の課題を示しているように見える。

さらに、配当性向は90%と高く、配当が持続可能でない可能性も示唆している。

加えて、1株当たり売上高も過去12ヵ月で減少している。

そして、投下資本利益率は加重平均資本コストを下回っており、資本配分の非効率性を示唆している。

また、アルトマンZスコアの2.34はグレーゾーンにあり、同社が財務上のストレスを受けている可能性を示唆している。

致命的なしきい値である1.8を下回ってはいないものの、投資家は注意を払う必要がある。

一方、プラス面では、BeneishのMScoreは-2.74で、同社が利益操作を行っている可能性は低いことが分かる。

また、営業利益率は拡大しており、これは一般的にポジティブな兆候である。

さらに、PBR、株価、株価売上高倍率は10年来の低水準に近く、潜在的なバリュー機会を示唆している。

そして、配当利回りも10年来の高水準に近づいている。

結論として、ファイザーにはいくつかの注意すべきポイントがある一方で、考慮すべきポジティブな要素もあるのが現状である。

投資家は、投資判断の前に上記のリスクとリターンを慎重に検討すべきである。

ファイザーのインサイダー(内部関係者)による売買に関して

ファイザーの過去12ヶ月間のインサイダーによる同社株四の取引は限られており、2件のインサイダー買い取引と1件のインサイダー売り取引のみであった。

これは、同社の取締役や経営陣が積極的に株式を売買していないことを示唆している。

また、ファイザーのインサイダー所有率は僅かに0.28%で、同社株式のごく一部がインサイダーによって所有されている点にはご留意いただきたい。

一方で、ファイザーの機関投資家保有比率は46.16%と高く、同社株式のかなりの部分が投資信託や年金基金などの機関投資家によって所有されていることを示している。

これは、これらの大口投資家が同社の業績と成長の可能性に自信を持っていることを示唆している。

全体として、ファイザーのインサイダー取引は限られている一方で、機関投資家の保有比率が高いことから、大口投資家は同社の業績に信頼を寄せていることが分かる。

ファイザーの流動性に関して

ファイザーのダークプール指数(DPI)は30.42%となっており、これは、同社株式の取引活動の大部分がダークプールで行われていることを示している。

※ダークプールとは、機関投資家が公開市場を離れて大量の株式ブロックを取引する私設取引所のこと

また、同社株式の過去2ヵ月間の1日平均出来高は51,241,369株で、直近の取引日の出来高は50,389,963株となっている。

全体として、ファイザーの流動性は中程度であり、取引活動のかなりの部分はダークプールで発生しているようである。

投資家は、株価の取引ダイナミクスと潜在的な価格インパクトを評価する際、これらの要因を考慮する必要がある。

是非、下記リンクより、メールアドレスをご登録いただき、弊社レポートを日々無料でご覧いただければと思います。

インベストリンゴ公式ホームページはこちら

また、X(旧Twitter)上でも、日々、米国株式市場に関する情報を配信しておりますので、是非、フォロー頂ければと思います。

X(旧Twitter):インベストリンゴ公式アカウントはこちら

関連記事:高配当銘柄

【米国株投資】アルトリア・グループ(年間予想配当利回り10%):著しく割安に放置されているおススメの高配当銘柄 Part-2

【米国株投資】ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(年間予想配当利回り10%):著しく割安に放置されているおススメの高配当銘柄 Part-1

ベライゾン / VZ:予想配当利回り6.28%の増配を継続する注目のディフェンシブ高配当関連銘柄の最新の決算・株価分析と今後の見通し(2024年2月1日 / 米国株式投資 / Verizon)

【米国株投資】コストコ / COST(年間予想配当利回り 2.4%):継続して成長する配当が魅力的な大手小売企業 – Part 1

【米国株投資】AT&T(年間予想配当利回り 6.7%)/ T :魅力的な高配当を提供する大手テレコム企業 – Part 2

【米国株投資】ウィリアムズ・カンパニーズ / WMB(年間予想配当利回り:5%):魅力的な高配当の中流企業を探る – Part 2

【米国株投資】ONEOK(ワンオーク)/ OKE(年間予想配当利回り:5.6%):魅力的な高配当の中流企業を探る – Part 1

【米国株投資】メドトロニック / MDT(年間予想配当利回り:3.9%):MedTech(メドテック)業界における高配当銘柄 – Part 2

【米国株投資】アボット・ラボラトリーズ / ABT(年間予想配当利回り:2.1%):MedTech(メドテック)業界における高配当銘柄 – Part 1

【米国株投資】アメリカン・ファイナンシャル・グループ / AFG(年間予想配当利回り:3.9%):保険株への投資を通じて、パッシブ・インカムを実現 – Part 2

【米国株投資】マニュライフ・ファイナンシャル / MFC(年間予想配当利回り:5.8%):保険株への投資を通じて、パッシブ・インカムを実現 – Part 1

【米国株投資】バンク・オブ・ノバスコシア / BNS(年間予想配当利回り:7.5%):退職後の生活を支える2つの高配当銘柄 – Part 2

【米国株投資】ハンティントン・バンクシェアーズ / HBAN(年間予想利回り:6.5%):退職後の生活を支える2つの高配当銘柄 – Part 1

➡【米国株投資】エマソン・エレクトリック(EMR:年間予想配当利回り2.2%):産業用オートメーション関連のおススメの高配当銘柄 Part-1

【米国株投資】ファイザー(PFE):予想配当利回り5.85%の注目の高配当銘柄

【米国株投資】ハネウェル・インターナショナル(HON:年間予想配当利回り2.1%):産業用オートメーション関連のおススメの高配当銘柄 Part-2

【米国株投資】ベライゾン・コミュニケーションズ (VZ):予想配当利回り7.06%の注目の高配当銘柄

【米国株投資】マニュライフ・フィナンシャル / MFC:予想配当利回り5.1%の注目の高配当銘柄

【米国株投資】ナイキ(NKE:年間予想配当利回り1.5%):スポーツ・ブランド関連のおススメの高配当銘柄 Part-1

【米国株投資】マリオット・インターナショナル(MAR:年間予想配当利回り0.9%):グローバル・ブランド関連のおススメの高配当個別銘柄 – Part 2

【米国株投資】エンブリッジ(ENB:年間予想配当利回り7.5%)& ベライゾン(VZ:年間予想配当利回り6.7%):高水準の予想配当利回りが魅力的な、おススメの2つの高配当個別銘柄

【米国株式投資】ロッキード・マーチン / LMT:予想配当利回り2.92%の増配を継続する注目のディフェンシブ高配当関連銘柄の最新の決算・株価分析と今後の見通し(2024年2月1日 / 米国株式投資 / Lockheed Martin)

【米国株式投資】プロクター・アンド・ギャンブル / PG:予想配当利回り2.39 %の増配を継続する注目のディフェンシブ高配当関連銘柄の最新の決算・株価分析と今後の見通し(2024年2月1日)

【米国株式投資】ジョンソン・エンド・ジョンソン / JNJ:予想配当利回り2.99%の増配を継続する注目のディフェンシブ高配当関連銘柄の最新の決算・株価分析と今後の見通し(2024年2月1日)

免責事項:本レポート上で紹介する情報は、投資教育を目的としております。その為、本情報は、特定の証券の売買や投資戦略を勧誘するものではありません。また、私は税務、法律、会計に関する助言は一切いたしません。投資には常にリスクが伴い、リターン、あるいは、元本が保証されているものではない点にご留意ください。私の知る限りでは、私は自らの分析に、虚偽、または、重大な誤解を招く記述や事実の省略が含まれていないと認識しております。特定の投資助言における過去のパフォーマンスは、特定の状況、または、市場の出来事、投資の性質、および、タイミング、ならびに、投資に関連する制約についての知識がない限り、依拠すべきではありません。私は、チャート、グラフ、計算式、推奨銘柄について述べたり、表示したりすることがありますが、これらはそれ自体でどの証券を売買すべきか、あるいはいつ売買すべきかを決定するために使用されることを意図しておりません。このようなチャートやグラフは、限られた情報しか提供していないため、それだけで投資判断を下すべきではありません。実際に投資をする際には、ライセンスを保有する金融の専門家にご相談されることを強くお勧めします。ここに記載された意見は、あくまでも私個人のものであり、予告なしに変更されることがあります。また、参照した意見やデータは本レポートの発表日時点のものであり、市場や経済状況の変化により変更される可能性があります。

アナリストによる開示:私はPFEに関するロング・ポジションを現在保有しております。また、本記事は、私個人の見解に基づき、独自に執筆したものです。私は、インベストリンゴからの報酬を除き、この記事に対して、いかなる報酬も受け取っておりません。また、本文書で言及している企業とは、いかなる商業的関係も有しておりません。

インベストリンゴによる開示:インベストリンゴは、当社コンテンツ・クリエイターが、自身の専門・得意領域に関する情報・知識を、当社のユーザーと共有する事を目的とする米国株特化型のコミュニティです。本サイトのコンテンツは、投資教育、並びに、投資情報の提供のみを目的としており、特定の投資家に対して、投資、税務、法律等のアドバイスを提供することを意図しておりません。加えて、Investlingo Japan合同会社は、日本においてライセンスを保有する証券会社、投資顧問業者、または、投資銀行ではございません。ここで述べられている意見や見解は、あくまでも、各コンテンツ・クリエーター個人の見解であり、Investlingo Japan合同会社の立場を反映しているものではございません。当社のコンテンツ・クリエーターは、個人投資家を含む独立したブロガー・アナリストから構成されており、公的機関等からの金融関連のライセンスを取得していない場合もございます。その為、本サイト上のいかなる情報も、インベストリンゴ、または、弊社プラットフォーム上の第三者による、金融商品の推奨、或いは、投資助言として解釈されるべきではありません。インベストリンゴは、弊社プラットフォーム上の情報に基づいて行われるいかなる投資決定に対して、一切責任を負わず、各ユーザーが単独で責任を負う点にご留意ください。

アナリスト紹介

Yiannis Zourmpanos
イアニス・ゾルンパノス
拠点:キプロス
セクター:北米高配当銘柄、テクノロジー

ゾルンパノス氏は、詳細なビジネス分析を通じてデューデリジェンス・プロセスを向上させることを目的とした株式市場調査プラットフォーム、「Yiazou Capital Research」の創設者。以前はDeloitteとKPMGで外部監査と内部監査、コンサルティング業務に従事。公認会計士資格を保有し、ACCAグローバルのフェロー・メンバー。また、英国の一流ビジネススクールで学士号と修士号を取得。

にほんブログ村:米国株ランキング

人気ブログランキング:米国株ランキング

上部へスクロール