パロアルトネットワークス / PANW / 強気:最新の24年度2Q決算分析と今後の株価見通し – Part 1(Palo Alto Networks)

Ticker: PANW / 3772文字 / 所要時間8分程度

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サマリー

  • 2024年2月20日に24年度第2四半期決算発表後、パロアルトネットワークス(PANW)の株価は約26%下落した。
  • 過去の他の下落とは異なり、これは経営陣の抜本的な新戦略によって引き起こされたものであり、収益未達による下落とは対照的であった。
  • 市場が織り込んでいたものとは裏腹に、新たなプラットフォーム化戦略は既存の競合他社に大きなプレッシャーを与え、多くのスタートアップ企業をスムーズに市場から排除する可能性が高い。
  • 同社の株価は現在、フェアバリューの範囲にあるが、当社の強気シナリオでは長期的に大幅な上昇余地があると見ている。

パロアルトネットワークスの株価の動きを振り返る

最近の2024年度第2四半期決算報告では、パロアルトネットワークス(PANW)の「プラットフォーム化」戦略転換に起因する24年度のビリング・ガイダンスが6億ドル引き下げられたため、同社の株価は約26.5%の大幅下落となった。

にもかかわらず、株価は2023年2月23日時点では、3ヵ月ベースで7%上昇している。

決算後、同社を取り巻く過度な楽観論に対する懸念が高まっている一方で、足元は、弱気派は強気派に転じ、SASE、クラウドセキュリティ、SecOpsの強さに注目し、物色している。

そして、特にサイバーセキュリティは投資家の注目を集め、アロケーションは大幅に増加している。

最近の市場が利下げに傾き、強気トレンドに転じたことで、トレンド・フォロワーを含む投資家が増えているのである。

そのため、以前は妥当であった同社のバリュエーションは、市場のメルトアップにより予想を超えて急騰し、市場センチメントとボトムアップ分析の不一致を招く結果となった。

一方で、決算後の同社に対する市場の否定的な見方にもかかわらず、同社株式の割安感は2020年初頭を彷彿とさせると考える市場のアナリストもいるようである。

パロアルトネットワークスのプラットフォーム化とは?

パロアルトネットワークス(PANW)は24年度第2四半期の決算発表において、取引タイミングの問題に直面している既存顧客に対し、プラットフォーム・バンドルを無償で提供するという戦略的転換を行い、投資家を驚かせた。

この決定は、サイバーセキュリティの営業・マーケティング手法が案件の成果に大きく影響し、多くの場合、技術の優劣を上回るという認識に由来する。

例えば、製品力が弱いベンダーの多くは、マーケティング、流通、価格戦略によって成功を収めている。

実際に、同社は、タイミングの問題や既存ソリューションの存在により、メガディールにおける課題に直面していた。

そして、包括的なプラットフォームを提供しているにもかかわらず、顧客は製品単位での交渉を好むため、新たな営業アプローチが必要になった。

同社は、SASEやCNAPPといったサイバーセキュリティ分野で相対的に優位に立っており、独自のポジションを確立している。

契約におけるニーズのズレや予算の制約がある顧客にプラットフォーム・バンドルを提供することで、同社の市場優位性と合致し、売上管理が容易になる。

さらに、同社の包括的なサイバーセキュリティ・プラットフォームへの進出は、業界の常識に挑戦するものであり、Eメール・セキュリティやアイデンティティの領域にまで拡大する可能性がある。

同社はアイデンティティの脅威検知で躍進を遂げたが、マイクロソフト(MSFT)とオクタ(OKTA)が市場を支配しているため、アイデンティティ・アクセス管理(IAM)への参入は難題に直面している。

市場拡大の可能性はあるものの、仮にオクタを買収する可能性があるのであれば、そのリスクは依然として懸念材料である。

全体として、パロアルトネットワークスの戦略的転換は、断片的なポイント製品ではなく、プラットフォームベースのソリューションを推進することで、サイバーセキュリティの調達に革命を起こすことを目的としている。

この動きは、包括的なセキュリティ・プラットフォームに対する需要と認知度を大幅に刺激する可能性があり、業界にとって極めて重要な瞬間となると見ている。

パロアルトネットワークスのプラットフォーム化の評価

パロアルトネットワークス(PANW)は将来を見据え、新しいプラットフォーム・コンポーネントを6カ月単位で提供するという大胆な方針を打ち出している。

この戦略的転換は、当初はビリングとそれに伴う売上高の減少を招くかもしれないが、長期的には業界の統合と競争の激化を通じてサイバーセキュリティの状況を一変させる可能性がある。

まず、マイクロソフト(MSFT)やクラウドストライク(CRWD)といった競合他社は、同社のプラットフォーム化戦略とは異なる課題に直面している。

マイクロソフトは間接的な競争と製品の多様化により比較的影響を受けにくいように見えるが、クラウドストライクはパロアルトネットワークスのCortex XDRによる直接的な脅威に直面している。

しかし、クラウドストライクの強力なプロフェッショナル・サービス部門と競争力のある価格設定は、この移り変わる情勢に耐性をもたらす可能性がある。

一方、フォーティネット(FTNT)はコストに敏感な企業をターゲットにしており、パロアルトネットワークスのプラットフォーム化の影響を緩和している。

そして、ネットワーク・セキュリティの新興企業やVMware (VMW)、Broadcom (AVGO)などの連結企業を含むサイバーセキュリティ分野の他のプレーヤーは、パロアルトネットワークスのプラットフォーム化がもたらすさまざまな影響をナビゲートしている。

加えて、ジュニパー(JNPR)とヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)は、コストに敏感な市場と低価格製品に重点を置いているため、特に影響を受けやすい。

このような影響を受けやすい企業は、パロアルトネットワークスのプラットフォーム化戦略の前に市場を侵食され、競争力が低下する可能性がある。

全体として、パロアルトネットワークスのプラットフォーム化への進出は、サイバーセキュリティの状況に激震が走ることを予兆しており、業界の勢力図に広範囲に及ぶ影響を及ぼすことになる。

そして、同社とその競合企業との間の相互作用が、この急速に進化する領域における勝者と敗者を最終的に決定し、サイバーセキュリティの革新と統合の将来の軌道を形作ることになると見ている。

同社がプラットフォーム中心の企業としての地位を確立しようとするとき、その行動はサイバーセキュリティ業界全体に波及する。

同社は、新しいプラットフォーム・コンポーネントを継続的に提供することで、現状に挑戦し、サイバーセキュリティ・ソリューションの開発、販売、消費のあり方にパラダイム・シフトをもたらしている。

しかし、だからと言って、プラットフォーム・ベースのモデルへの移行に課題がないわけではない。

まず、同社の競合他社は、この新しい現実に適応しなければならない。

マイクロソフトのように、製品ポートフォリオや顧客基盤が多様化している場合は、影響が最小限にとどまる企業もあるだろう。

一方で、クラウドストライクのような競合他社にとっては、脅威はより直接的なものであり、パロアルトネットワークスの進歩に直面して市場シェアを維持するためには革新的な戦略が必要となる。

また、ゼットスケーラー(ZS)とフォーティネットは、同社のプラットフォーム化の影響を軽減するために、それぞれ異なるアプローチをとっている。

ゼットスケーラーは積極的な価格設定で市場シェアを維持し、フォーティネットはコスト重視の企業への対応に注力している。

ただし、これらの戦術は一時的な緩和にはなるかもしれないが、長期的な戦略の実行可能性はまだわからないというのが現状である。

より広範なサイバーセキュリティの展望では、スタートアップ企業も既存企業も同様に、パロアルトネットワークスのプラットフォーム・ピボットの影響に取り組まなければならないだろう。

スタートアップ企業にとっての課題は、同社の膨大なリソースと確立された市場プレゼンスに対抗することである。

一方、既存プレーヤーは、急速に進化する市場で競争力を維持するために、自社のサービスを適応させなければならない。

ただし、結局のところ、パロアルトネットワークスのプラットフォーム化戦略の成否は、顧客に価値を提供できるかどうかにかかっている。

同社が新たなプラットフォーム・コンポーネントを効果的に統合し、顧客が同社の製品を採用する魅力的な理由を提供できれば、サイバーセキュリティ業界のリーダーとしての地位を確固たるものにできるだろう。

しかし、実行が遅れたり、顧客の採用が遅れたりした場合、同社のプラットフォーム化への取り組みは頓挫し、競合他社が台頭する可能性がある。

結論として、パロアルトネットワークスのプラットフォーム化戦略は、同社にとってサイバーセキュリティ業界を再構築する大きなチャンスである。

しかし、成功は保証されておらず、同社はその過程で数々の難題を乗り越えなければならない。

サイバーセキュリティ業界が進化を続ける中、同社とその競合企業との相互作用が市場の将来を形成し、この急速に変化する状況の中でどの企業が成功し、どの企業が失敗するかを決定することになるだろう。

※続きは「パロアルトネットワークス / PANW / 強気:最新の24年度2Q決算分析と今後の株価見通し – Part 2(Palo Alto Networks)」をご覧ください。

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アナリスト紹介

コンヴェクィティ
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セクター:テクノロジー

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長年にわたるハイテク投資家であり、テクノロジー関連銘柄、および、株式リサーチとバリュエーションのニュアンスに特別な関心を持つ。CFA取得後、自身のソフトウェア、株式リサーチ、並びに、株式投資へのパッションを下に、2019年10月にConvequityを設立。新たなテクノロジー業界におけるトレンドと長期的に成功する可能性が高い企業を見極めることを得意としている。

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10年以上に渡りテクノロジーのあらゆる側面をカバーしてきた経験を生かし、テクノロジー起業への投資における、勝者と敗者を見極める鋭い洞察力を持つ。彼のテクノロジーに関するノウハウは、ビジネス戦略や財務分析への理解と相まって、Convequityの投資リサーチに反映されている。Convequityを設立する前は、オンラインITフォーラムでコミュニティ・マネージャーを務め、ネットワーク・セキュリティの業務に従事。ユニバーシティ・カレッジ・ダブリンで商学士号を取得。

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