パランティア / PLTR / 強気:同社のLLM / 大規模言語モデルの詳細な分析と今後の株価見通し – Part 1

Ticker: PLTR / 3560文字 / 所要時間7分程度 / 中立

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サマリー

  • AIP(Artificial Intelligence Platform)はパランティア・テクノロジーズ(PLTR)が大成功を収めるための起爆剤となったが、実際には同社によるイノベーションのハードルは低かった。
  • AIPが脚光を浴びているが、2021年1月から我々が言い続けているように、大規模言語モデル(LLM)実装の成功の鍵はオントロジーである。
  • また、パランティア・テクノロジーズとスノーフレイク、マンデードットコム、次世代GenAIスタートアップを比較し、同社の差別化をさらに強調したい。

パランティア・テクノロジーズの競争優位性

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)は、企業顧客向けのカスタムメイドのオントロジーの作成に特化することでテクノロジー業界で際立っており、このユニークな能力が同社の評価に大きく貢献している。

以前のレポートでは、大規模言語モデル(LLM)を使用する企業にとって、同社は重要なイネーブラーであると強調した。

加えて、同社が競争優位性を獲得するために、これらのモデルを各企業のデータと統合することの重要性を強調した。

実際に、同社の直面する主な課題としては、大規模言語モデルを効果的に活用するために必要な「配管」にある。

これには、データのサイロ化を克服し、共通の語彙やオントロジーの下でデータを確実に統一することが含まれる。

ChatGPTのような大規模言語モデルは公開データでは効果的だが、企業固有のデータで活用するには、企業独自のデータに接続し、それと共にトレーニングする必要がある。

しかし、企業データは断片的であり、統一された言語での整合は複雑であることから、これは容易な作業ではない。

実際に、大規模言語モデルは、共有された語彙を持つデータでトレーニングすることで恩恵を受ける。

インターネットの成功は、RDFやOWLのようなオントロジーのおかげでもあり、十分に構造化されたデータフレームワークの可能性を示していると言える。

しかし、このようなオントロジーを企業向けに作成するのは難しい。

そして、これは主に非営利団体や、Meta(META)やGoogle(GOOG/GOOGL)のようなテクノロジーの大手企業によって行われており、一般的なテクノロジー企業によって行われることはないだろう。

なぜなら、これらの作業には、膨大な時間と抽象化のレベルが求められるためである。

パランティア・テクノロジーズのArtificial Intelligence Platform(AIP)は、このコンセプトの応用例を示している。

オントロジー作成における同社の専門知識により、企業は自社のデータ上で大規模言語モデルを運用することができる。

そして、同社のHyperAutoソリューション内のSDDI(Software Defined Data Integration)は非常に重要な役割を果たしている。

これにより、パランティア・テクノロジーズはあらゆるデータソースに接続し、メタデータを通じてその構造を理解し、カスタマイズされたオントロジーを作成することができている。

そして、このプロセスは、異種データを顧客のビジネスに特化した首尾一貫した言語に変えており、これにより、大規模言語モデルのパフォーマンスと学習速度が向上する仕組みとなっている。

以下に示す例は、オントロジーがワインに関するデータをどのように構造化するかを示している。

下記の例は、クラス、サブクラス、プロパティといった概念によってワインを分類しているが、実際には、パランティア・テクノロジーズは独自の用語を使用している。

そして、同社のこのような能力は、その技術的能力を示すだけではない。

また、カスタム・オントロジーを通じて強固なデータ基盤を構築することで、企業がAIや大規模言語モデルを効果的に活用できるようにするという、市場における独自のポジションも強調している。

パランティア・テクノロジーズの他社が同様のSDDIとオントロジーの水準を達成するための参入障壁とは?

競合他社がパランティア・テクノロジーズ(PLTR)と同じSDDI(Semantic Data Discovery and Integration)やオントロジーのレベルを実現するための参入障壁は大きい。

これらの障壁は、同社のユニークなアプローチと2003年の設立以来の豊富な経験に起因している。

同社の歩みは、米国政府のデータ統合と分析、特に反テロ活動、プライバシー権の確保から始まっている。

そして、これが他のデータベンダーとの大きな違いであった。

同社の手法は、FDE(Forward Deployed Engineer)を通じてエンドユーザーと密接に協力し、特定のニーズに合わせたソリューションを提供することであった。

これは、一般的なユースケースに対応する一般的なインサイド・アウト方式とは逆のアウトサイド・イン方式である。

そして、同社のエンジニアは、さまざまなデータ関連タスクにわたって、数多くのカスタマイズ・ソリューションを開発している。

これには統合、分析、検索性などが含まれ、常に厳格なデータガバナンスとユーザーアクセス制御に重点を置いている。

この実践的な経験は、特にGothamとFoundry(商業顧客を対象)プラットフォームにおいて、標準化された、直ぐに使用可能なソリューションの創造へと繋がった。

実際に、確かなフィードバック・ループに基づき、これらのソリューションを繰り返し改良することで、同社はFoundryの導入時間を大幅に短縮することができている。

これは、同社のスケーラビリティと、単なるコンサルタント会社という認識から、相互運用可能な膨大なソリューションを持つテクノロジー・リーダーへの移行を示すものである。

よりシンプルでクラウド・ネイティブなIT環境において、新規参入企業は、限られたソースからのデータを最小限の技術的負債で調和させることで、パランティア・テクノロジーズと多少競合するかもしれないが、同社の専門知識は複雑な環境でこそ輝き、具体的には、レガシーシステム、IoT、さまざまなハイテク・インフラといった業界が挙げられる。

このような多様で困難な環境に対応できる同社の深い知識は、競合他社にとって手ごわい障壁となっている。

生成AI(GenAI)の登場により、競合との差はやや縮まり、同社のリードは6年から約3年に縮まった。

これは、生成AIが破壊的な力を持つ一方で、パランティア・テクノロジーズの確立された専門知識とカスタマイズされたソリューションが、依然として実質的な競争優位性を提供していることを示している。

この経験の深さとカスタマイズは、セキュリティとガバナンスへのコミットメントと相まって、SDDIとオントロジーにおける同社の成功を再現しようとする新規参入者にとって、高いハードルを生み出しているように見える。

パランティア・テクノロジーズとスノーフレイクの違いとは?

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)とスノーフレイク(SNOW)はデータ分析と管理の異なる側面に対応している。

どちらも投資家に利用されているが、その機能は異なる。

スノーフレイクはAIに進出し、主に構造化されたデータの保存と計算に焦点を当てている。

ユーザーはユーザー・インターフェースを通じて、費用対効果の高いクエリーや分析を行うことができる。

これは、サプライチェーンの混乱管理のような複雑な意思決定シナリオに不可欠である、パランティア・テクノロジーズの高度なオントロジーとセマンティック・レイヤーを作成する能力とは対照的である。

混乱時の在庫、生産レベル、顧客注文の管理など、複数の変数を含む詳細な状況では、スノーフレイクの機能は構造化されたデータ照会に限定されてしまう。

対照的に、パランティア・テクノロジーズは、さまざまなデータポイントや利害関係者を結びつけ、潜在的な結果をシミュレーションし、意思決定によってシステムを更新することで、包括的な分析を促進する。

パランティア・テクノロジーズの役割はコネクターのようなもので、異種のデータソースを統合し、構造化データの範囲を超えた高度な分析を可能にするのである。

そして、スノーフレイクはクエリのためにデータの一元化を必要としますが、パランティア・テクノロジーズは大規模なデータ変換コストをかけることなく、さまざまな場所からデータをクエリできる柔軟性を提供している。

パランティア・テクノロジーズの優れたデータ統合とリアルタイムのデータパイプラインの構築能力は、スノーフレイクのより基本的なSnowpipe機能とは対照的である。

パランティア・テクノロジーズは、スノーフレイクが構造化データ分析に重点を置いているのとは異なり、データから意思決定までの全体的なアプローチを重視し、より幅広いワークフローとアプリケーションをサポートしている。

要するに、スノーフレイクがスケーラブルなストレージとデータクエリに特化しているのに対し、パランティア・テクノロジーズはデータを統合・分析してナレッジグラフを形成することに長けており、これは複雑な意思決定プロセスを支援することとなっている。

この違いは、データ管理と分析の異なるレイヤーに対応するという両者の補完的な性質を浮き彫りにしている。

※続きは「パランティア / PLTR / 強気:同社のLLM / 大規模言語モデルの詳細な分析と今後の株価見通し – Part 2」をご覧ください。

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アナリスト紹介

コンヴェクィティ
拠点:イギリス / アラブ首長国連邦(UAE)
セクター:テクノロジー

2019年に設立されたConvequityは、サイバーセキュリティ、SaaSを含むエンタープライズ(企業)向けテクノロジーを扱うテック企業に関するエクイティ・リサーチを提供。セールス・チャネルや対象企業の経営陣との関係に依存する投資銀行や証券会社のアナリストとは異なり、Convequityは対象企業のプロダクト、アーキテクチャー、ビジョンを深掘りすることで投資家に有益な情報を提供することに努めている。特に、Convequityは、第一線で活躍する企業や イノベーションをリードするスタートアップ企業を含め、テクノロジー業界を幅広くカバーすることで、投資家のビジビリティと長期的なアルファの向上に努めている。

ジョーダン・ランバート CFA / LinkedIn

長年にわたるハイテク投資家であり、テクノロジー関連銘柄、および、株式リサーチとバリュエーションのニュアンスに特別な関心を持つ。CFA取得後、自身のソフトウェア、株式リサーチ、並びに、株式投資へのパッションを下に、2019年10月にConvequityを設立。新たなテクノロジー業界におけるトレンドと長期的に成功する可能性が高い企業を見極めることを得意としている。

サイモン・ヒー / LinkedIn

10年以上に渡りテクノロジーのあらゆる側面をカバーしてきた経験を生かし、テクノロジー起業への投資における、勝者と敗者を見極める鋭い洞察力を持つ。彼のテクノロジーに関するノウハウは、ビジネス戦略や財務分析への理解と相まって、Convequityの投資リサーチに反映されている。Convequityを設立する前は、オンラインITフォーラムでコミュニティ・マネージャーを務め、ネットワーク・セキュリティの業務に従事。ユニバーシティ・カレッジ・ダブリンで商学士号を取得。

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