マイクロン・テクノロジー / MU :最新の24年2Q決算分析と今後の株価見通し – Part 1(Micron Technology)

Ticker: MU / 3209文字 / 所要時間7分程度

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サマリー

  • マイクロン・テクノロジー(MU)は、2024年3月20日に24年第2四半期決算を発表。
  • 売上高は前年同期比58%増の58億ドル、純利益は4億7,600万ドルに達し、好調な業績回復を示した。
  • 次四半期の見通しは堅調で、売上高は66億ドル、売上総利益率は26.5%と予想されている。
  • 同社は、AI搭載型PCとスマートフォンの成長がメモリ需要の増加を促進すると楽観視している。

マイクロン・テクノロジーの24年第2四半期決算の概要

マイクロン・テクノロジー(MU)の24年第2四半期売上高は58億ドルで、前四半期比23%増、前年同期比58%増となった。

同時に、売上高はガイダンスの上限である55億ドルを大きく上回る着地となった。

また、売上総利益率は前四半期比19ポイント増の20%で、ガイダンス上限の14.5%を大きく上回った。

純利益もプラスに転じ、4億7600万ドルとなっており、これは前四半期の10億ドルの損失と比較すると大きく前進していることが分かる。

これにより、54億ドルという驚異的な損失を出した6四半期連続の赤字に終止符が打たれた。

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これらのサプライズでの市場予想を上回る着地に加えて、マイクロンが今四半期の売上高を66億ドル、売上総利益率を26.5%と、それぞれの中間値で予想し、さらに強い上方修正を行った。

下記は、私達の同社に関する前回のレポート(昨年12月29日付)の一部であり、以下の予測でレポートを締めくくっている。

「マイクロン・テクノロジーの株価は、現在、史上最高値の10%以内にあるが、我々は最近マイクロンの概要を説明したように、引き続き懸念している。 そして、このようなラリーは時期尚早であると見ている。 しかし、株価が現在経験している勢いを考えると、今後数ヶ月のうちに100ドルの大台を突破することは十分に可能だと思われる。」

こうして、同社株式は決算後、時間外取引で約18%急騰している。

そして、ほぼ全面的に、マイクロンの様々な事業セグメントの見通しが前四半期比で改善した。

本稿では、PC、スマートフォン、サーバー(一般+AI)についてのコメントをレビューする。

予想通り、今回の決算説明会議ではマイクロンのHBM(広帯域メモリー)を中心に多くの議論が交わされた。

HBMには明るい未来がありそうであるが、前四半期はマージンの足を引っ張っていた。

にもかかわらず、HBMはDRAM全体の平均販売価格(ASP)を前四半期比10%台後半で増加させる原動力となった。

本稿では、その理由を説明するとともに、HBMが旧来のDRAM製品に与える影響や、中小メモリメーカーと中国のメモリ・チャンピオンの双方にもたらされるビジネスチャンスについて、我々の考えを述べる。

マイクロン・テクノロジーの平均販売価格とビット出荷に関して

ビット出荷量はDRAM、NANDともに前四半期比2%程度の増加にとどまったが、平均販売価格はDRAMで約19%、NANDで約31%と大きく伸びている。

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これらの平均販売価格の上昇は、DRAMの売上高を前四半期比21%増、NANDの売上高を前四半期比27%増に押し上げるのに十分であった。

マイクロン・テクノロジー(MU)がこのタイミングで決算を発表したことから、来月発表される同業他社(大企業・中小企業含む)の24年第1四半期決算において、私たちが何を期待できるかは想像し易いだろう。

また、驚くなかれ、マイクロン・テクノロジーの決算後、アジア時間帯では、Sk Hynix(SKハイニックス)、サムスン(マイクロンよりも大きい競合)、NanyaとWinbond(マイクロンと比較して小規模の競合)の株価はいずれも力強く上昇した。

ウェスタン・デジタル(WDC)もプレ・マーケット取引でも約6%上昇している。

このノートの後半で、HBMによって引き起こされた市場の動揺の結果、なぜこれらの小規模な同業他社が将来の売上高成長について楽観的である理由がさらに強まっているのかに関して触れることにしよう。

マイクロン・テクノロジーのPCとスマートフォン市場の見通しに関して

PC市場の場合、マイクロン・テクノロジー(MU)の見通しは、2024年に前年同期比で「1桁台前半から半ば」の増加を予測していた前四半期から、実際には若干減少している。

これは現在、次のように置き換えられている。

「PC市場では、2年間の2桁減少の後、2024年の販売台数は1桁台前半の緩やかな成長が見込まれる。」

これは大きな変更ではないが、ここ数カ月AI搭載型PCに関する議論が盛んだったことを考えると興味深い内容である。

この話題について、サンジャイ・メヘロトラCEOは次のように述べている。

「高性能のニューラル・プロセッシング・ユニット・チップセットを搭載し、現在の平均的なPCと比較してDRAM容量が40%から80%多い次世代AI搭載型PCを開発しようというエコシステムの強い機運に勇気づけられます。」

我々は、次世代AI搭載型PCの台数が増加し、2025年暦年にはPC総台数の重要な部分を占めるようになると予想している。

しかし、この流れは、AI-PCが普及し、通常のPCの売上を奪うことになるだろうという我々の見解と一致している。

言い換えれば、やがてAIを搭載していないPCを購入することは不可能になるだろう。

スマートフォン市場に関しては、前四半期の「緩やかな成長」という予想が下記のように更新されている。

「2024年暦年におけるスマートフォンの販売台数は、引き続き1桁台前半から半ばの成長軌道にあります。スマートフォンは、デバイス上で実行された場合、より高いセキュリティと応答性を提供するパーソナライズされたAI機能の大きな可能性を提供します。」

私は、この状況は、PC分野で起こることと非常に似ていると思う。

つまり、主力のスマートフォン機種は 事実上、AI対応機種となるだろう。

バランス的には、AIスマートフォンが非AIスマートフォンの売上を単に奪うという構図になる可能性の方が高い。

しかし、メモリメーカーから見れば、AIスマートフォンがさらに追加でDRAMを必要とする理由となるため、これはまだプラスであると言える。

「このようなオンデバイスのAI機能を実現することで、メモリやストレージ容量のニーズが高まり、新たな付加価値ソリューションへの需要が高まります。たとえば、AI搭載の携帯電話は、現在の非AI搭載の主力携帯電話の機種と比較して、DRAM搭載量が50%から100%増加すると予想されます。」

そして、マイクロンは、フラッグシップスマートフォン市場に関して非常に有利な立場にあり、すでに市場に出ている2つの主要なAIスマートフォンで勝利を収めている。

この点に関しても、以前の私たちのレポートで下記の様に触れている(マイクロンからのコメント)。

「当社のモバイルDRAMおよびNANDソリューションは現在、業界をリードするフラッグシップ(主力)スマートフォンに広く採用されており、その2つの例がサムスンのGalaxy S24と今年発表されたHonor Magic 6 Proです。サムスンのGalaxy S24は、ライブでの電話中に双方向のリアルタイム音声翻訳およびテキスト翻訳を提供することができます。Honor Magic 6 Proは、70億パラメータの大規模言語モデルであるMagic LMを搭載しており、言語、画像、視線の動き、ジェスチャーに基づいてユーザーの意図をインテリジェントに理解し、ユーザー体験を向上させ簡素化するサービスを積極的に提供することができます。」

※続きは「マイクロン・テクノロジー / MU :最新の24年2Q決算分析と今後の株価見通し – Part 2(Micron Technology)」をご覧ください。

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アナリスト紹介

ウィリアム・キーティング
拠点:香港
セクター:半導体・テクノロジー

キーティング氏は、半導体とテクノロジーのリサーチ&コンサルティング会社であるIngenuity (Hong Kong) Ltdの創立者兼CEO。半導体業界において重要性の高いニッチなテーマを専門にする。主に、インテル、AMD、サムスン、アップル、マイクロン等の企業や、ASML、AMAT、キヤノン、ニコンなどの主要機器サプライヤーの製品、ロードマップ、技術に焦点を当てたリサーチ、並びに、コンサルティング・サービスを提供。

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