【米国株投資】ハンティントン・バンクシェアーズ / HBAN(年間予想利回り:6.5%):退職後の生活を支える2つの高配当銘柄 – Part 1

Ticker: HBAN / 2454文字 / 所要時間5分程度 / Buy / ヴェンカット・ラガーヴァン

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サマリー

  • 幾つかの逆風に直面しているにもかかわらず、多くの米国銀行株は、景気後退に対応する為の十分な能力を備えていると考える
  • 金利が上昇する中、銀行セクターは大幅なディスカウントを受けているが、この金融サイクルはほぼ終わりに近づいており、まもなく金利の崖が訪れると予想される
  • ハンティントン・バンクシェアーズは、投資と融資の質の高いポートフォリオを維持し、6.5%の配当利回りを提供している高配当銘柄である

はじめに

金利が上昇し、連邦準備制度理事会(FRB)の次のステップが不透明な中、米国の銀行株は大きな逆風に直面している。

金利上昇が長引けば 、資金調達コストがかさみ、将来の利益を圧迫する。

さらに、景気後退懸念は消えておらず、もし実際に景気後退に直面することになれば、顧客によるローン返済に影響があるだろう。

また、米連邦政府がバーゼルIIIの枠組みを通じて、自己資本要件の引き上げを義務付けており、銀行にとっては、コスト増と成長抑制につながるという懸念もある。

銀行セクターには幾つかの課題があるが、優良銀行はこうした状況に対応できる態勢を整えていると見ている。

それらの銀行にとって、信用不安は管理可能であり、消費者金融の延滞件数は増加しているものの、コロナ・パンデミック前の水準を大きく下回っているのが現状である。

2年近く景気後退が懸念されたため、銀行は慎重に融資を調整し、状況を管理するための十分な蓄えを持っている。

ベアード証券(Baird)のアナリストであるデビッド・ジョージ氏は、「消費意欲の減退と失業率の上昇が収益に与える影響の大半は、すでに見え始めているかもしれない」と述べている。

金利上昇は、資金調達コストの上昇を通じて銀行の利益率に影響を与えるが、今後の金利上昇は(もしあったとしても)、記録的なペースで行われた量的引き締めに比べれば、遥かに小さいものになると見ている。

そして、実際にそうなれば、銀行はマージンストレスに対処するための十分な余裕を持つことになるだろう。

よく管理されている北米の銀行株のいくつかは簿価を下回って取引されており、非常に割安な投資機会であることを示している。

銀行株は、配当の支払いに関して、非常に気前の良い高配当銘柄であり、ここでは6.5%の利回りを提供する優れた米国の銀行、ハンティントン・バンクシェアーズを取り上げたい。

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1:ハンティントン・バンクシェアーズ(年間予想利回り:6.5%)

ハンティントン・バンクシェアーズ(HBAN)は、1870億ドルの運用資産を持つ、米国で26番目に大きな銀行である。

HBANは、消費者、中小企業、大企業、自治体等に対して、決済、資産管理、リスク管理商品といった様々な銀行サービスを提供している。

HBANは、米国11州で1,000以上の支店を運営している。

HBANは顧客満足度やその他の関連部門で、常にトップクラスの評価を維持している。

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2023年度第3四半期投資家向けプレゼンテーション資料

第3四半期末現在、HBANの投資ポートフォリオの90%以上は、安全かつ保証された資産クラスで構成されている。

具体的には、下記の通り、米国債、政府機関債、地方債等となっている。

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2023年度第3四半期投資家向けプレゼンテーション資料

HBANの積極的なリスク管理は、保険でカバーされていない預金 (Uninsured Deposits)に占める利用可能流動性の割合が、同業トップクラスであることからも見て取れる。

第3四半期末の流動性は910億ドル(2023年9月時点)と報告されており、現金+借入余力の保険でカバーされていない預金(Uninsured Deposits)に対する比率は204%と、同業他社をリードしている。

この記録的な量的引き締めの時期に、HBANは業界トップクラスの保険付預金(付保預金)比率を報告し、そのバランスシートは、主要格付け機関からA-/A3の格付けを受けている。

そして、金利上昇による預金コストの上昇にもかかわらず、HBANはFF金利と預金利息の間に余裕のあるマージンを維持している。

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2023年度第3四半期投資家向けプレゼンテーション資料

HBANの第2四半期末のCET1比率は10.10%(前年同期比大幅改善)に上昇し、経営陣はこの指標が年度末までにさらに改善すると予想しており、金融機関としての資本を十分に蓄えていることを示している。

米国で最近発生した銀行破綻の際に、米連邦預金保険公社(FDIC )は、地方銀行を対象とした規則案を発表し、地方銀行により多くの長期借入を義務付け、破綻した場合の銀行の解散方法を詳述した計画の作成を義務付けた。

HBANは地方銀行であるため、こうしたFRBの新規則の適用を受けるが、純利鞘の予測に見られるように、HBANの全体的な収益性に与える影響はごくわずかであると考える。

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2023年度第3四半期投資家向けプレゼンテーション資料

他の銀行と同様、HBANの貸倒引当金は、貸出金総額の1.96%に引き上げられたが、指標は依然としてコロナ・パンデミック時代の水準を下回っている。

HBANは、融資ポートフォリオ全体の10.5%のみが商業用不動産ローンであり、同業銀行の中で、リスクの高いセクターへのエクスポージャーが最も低く、更に、オフィス・ローンはわずか1.6%であった。

HBANは、過去10年間、普通配当を増配しており、現在の配当利回りは年率6.5%、配当性向は42%(年初来からのEPSを基準として算出)と魅力的な水準となっている。

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HBANは、類似の地方銀行の中ではかなり割安な価格となっているが、このセクター全体の価格が低迷しているため、平均以上の利回りを提供する形となっている。

市場は依然として銀行セクターを恐れており、管理の行き届いた金融機関さえも割安に評価されている。

そこで、私は、HBANの保有を通じて、銀行セクターの直面するジェットコースターのような展開を辛抱強く耐え抜くことで、大きな配当を得ることができると考えている。

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アナリストによる開示:私はHBANに関するロング・ポジションを現在保有しております。また、本記事は、私個人の見解に基づき、独自に執筆したものです。私は、インベストリンゴからの報酬を除き、この記事に対して、いかなる報酬も受け取っておりません。また、本文書で言及している企業とは、いかなる商業的関係も有しておりません。

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アナリスト紹介

Venkat Raghavan ヴェンカット・ラガーヴァン
拠点:カナダ
セクター:北米高配当銘柄

テクノロジー・アドバイザーのラガーヴァン氏は、高配当銘柄を中心に投資アイデアを執筆。執筆活動以前は、米国とカナダにて、経営コンサルタントとして、主にフォーチュン500社に含まれる大手テクノロジー企業を中心に、コンサルティング・サービスを提供。彼は、強固なファンダメンタルズと競争優位性を持ち、更に、巨大なキャッシュフローを生み出す可能性のある魅力的なビジネスモデルを特定・評価するプロフェッショナル。その為、インカム・ゲイン(配当収入)と長期キャピタルゲインを同時に狙える割安な高配当成長銘柄を投資対象としている。

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