【米国株投資】バンク・オブ・ノバスコシア / BNS(年間予想配当利回り:7.5%):退職後の生活を支える2つの高配当銘柄 – Part 2

Ticker: BNS/ 2250文字 / 所要時間5分程度 / Buy / ヴェンカット・ラガーヴァン

サマリー

  • カナダの銀行株は、インフレと金融政策をめぐる不透明感の中で急落
  • バンク・オブ・ノバスコシアのローン・ポートフォリオ(住宅ローン含む)は、高い信用力と資産の安全性を示している
  • バンク・オブ・ノバスコシアは十分な資本を有し、低リスクのローン・ポートフォリオを維持しながら、過去最高の7.5%の配当利回りを提供している

はじめに

先進国では、人口減少と高齢化が急速に進む中、カナダは移民からの関心の高さを背景に、著しい速度での人口増加を実現し、他の先進国と差別化を図り続けている。

一方で、カナダの銀行システムは寡占状態にある。

トロント・ドミニオン銀行(TD)、カナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマース(CM)、バンク・オブ・ノバスコシア(BNS)、ロイヤル・バンク・オブ・カナダ(RY)、バンク・オブ・モントリオール(BMO)のビッグ5は、全ての顧客に対して、同等の商品とサービスを提供し、手数料体系を緊密に調整している。

カナダに新たに引っ越して来たばかりの人は、これらの金融機関のいずれかで口座を開設したり、住宅ローンやその他の金融商品を購入することになる。

カナダの大手銀行は、世界で最も安全な金融機関のトップ50に常にランクインしており、現在、株価純資産倍率で見ると、ここ数年で最も割安な水準で取引されている。

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バンク・オブ・ノバスコシア(通称スコシアバンク)とカナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマース(通称CIBC)は著しく簿価を下回り、過去最低のバリュエーションで取引されている。

両行とも、現在、過去最高の配当利回りを提供しており、この混沌とした市場において、確かな掘り出し物となっている。

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このレポートでは、皆様のインカムゲイン・ニーズを満たすであろうと考える、バンク・オブ・ノバスコシアについて説明したい。

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2:バンク・オブ・ノバスコシア(年間予想配当利回り:7.5%)

通称スコシアバンクとして知ら れるBNSは、カナダで最も古く、最も大きな銀行の一つであり、株主に対して、信頼できる配当で報いてきた長い歴史を持つ。

スコシアバンクは、1833年に最初の配当を支払い、世界的に最も安全な銀行の1つとして常に評価されている。

現在、その安全性に関する順位は、10位のロイヤル・バンク・オブ・カナダ、21位のトロント・ドミニオン銀行に次いて26位となっている。

注:カナダの企業であるスコシアバンクは、配当金の支払いに関してカナダドルで公表している。その為、本レポートの数値は全てカナダドル建てで記載している。以上より、カナダ人以外の投資家が受け取る金額は、為替レートによって変動する点にご留意ください。

金利が高水準にあるため、投資家は、不動産および住宅ローン市場に懸念を抱いている可能性がある。

カナダでは、住宅ローン契約の期間は、最長で5年となっている。

住宅購入者は、固定金利または変動金利の住宅ローンを選択し、1、2、3、または5年の期間を選択することができる。

その期間が終了すると、住宅ローンを更新するために、借り手は、再度、審査を通過しなければならない。

多くの借り手が、より高い金利で住宅ローンを更新する可能性があることから、住宅ローン借り入れを行う消費者の生活が苦しくなる確率は高まる。

スコシアバンクの住宅ローンの74%は保険未加入であるため、借り手は購入時に少なくとも20%の頭金を支払っている。

同行の総ポートフォリオのLTV(ローン・トゥ・バリュー)は51%であり、借り手は住宅に相当なエクイティを保有しているため、同行のリスクは低いことを示している。

スコシアバンクの住宅ローン・ポートフォリオは優れた信用力を示しており、ポートフォリオ全体の平均FICOスコアは801である。

最も重要なのは、住宅ローンの満期スケジュールが上手く調整されており、2020-21年の住宅建設ラッシュのおかげで、2025年と2026年の満期が多いことである。

カナダ中銀の利上げ終了が間近に迫り、 現在の経済状況下での住宅価格をめぐる政治的圧力が強まっていることを踏まえると 、来年半ばから金利が低下し、住宅所有者がより更新をしやすい環境となることが予想される。

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2023年度第3四半期投資家向けプレゼンテーション資料(満期スケジュール)

パンデミック以降、リモートワークが増加しているため、市場では、オフィス不動産へのエクスポージャーはリスクが高いと考えられている。

しかし、スコシアバンクのオフィス不動産ローンは、商業用不動産ポートフォリオの7%未満であり、更に、その3分の2は、主に優良で多様なテナント向けの投資適格物件が対象となっている。

また、スコシアバンクの第3四半期末の預金残高は9%増加し、CET1比率は12.7%となった。

同行の融資残高の94%は、融資価値を最大限に回収するために、差し押さえ可能な資産を担保としている。

更に、スコシアバンクは、最近、 四半期配当を1株当たり1.06ドル(年率7.5%)に引き上げており、配当性向は58%と魅力的な水準となっている。

同行の優先債権は、S&PからA+の信用格付けを取得しており、市場の不確実性の中で預金と融資ポートフォリオを拡大させながら、資本と流動性の指標を強化し続けている。

スコシアバンクは、2世紀近くに渡り、厳しい状況下でも配当を守り続けてきた実績があることから、今後も株主への配当を増やしながら、慎重な経営を続けていくことが可能であると考えている。

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アナリストによる開示:私はBNSに関するロング・ポジションを現在保有しております。また、本記事は、私個人の見解に基づき、独自に執筆したものです。私は、インベストリンゴからの報酬を除き、この記事に対して、いかなる報酬も受け取っておりません。また、本文書で言及している企業とは、いかなる商業的関係も有しておりません。

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アナリスト紹介

Venkat Raghavan ヴェンカット・ラガーヴァン
拠点:カナダ
セクター:北米高配当銘柄

テクノロジー・アドバイザーのラガーヴァン氏は、高配当銘柄を中心に投資アイデアを執筆。執筆活動以前は、米国とカナダにて、経営コンサルタントとして、主にフォーチュン500社に含まれる大手テクノロジー企業を中心に、コンサルティング・サービスを提供。彼は、強固なファンダメンタルズと競争優位性を持ち、更に、巨大なキャッシュフローを生み出す可能性のある魅力的なビジネスモデルを特定・評価するプロフェッショナル。その為、インカム・ゲイン(配当収入)と長期キャピタルゲインを同時に狙える割安な高配当成長銘柄を投資対象としている。

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