アリスタ・ネットワークス / ANET:クラウド・データセンター関連成長株の最新の株価分析と今後の見通し

Ticker: ANET / 3950文字 / 所要時間8分程度 / 強気

サマリー

  • アリスタ・ネットワークスは、2023年の好調な業績と2024年の成長の可能性から、魅力的な投資先に見える。
  • 無借金経営によるバランスシートは、株主還元を進めていく上で安全マージンと柔軟性を提供すると見ている。
  • 同社は高度なネットワーキング・ソリューションに特化しており、最先端技術に対する需要の高まりに対応できる体制を整えている。

投資テーマ

先進ネットワーキング・ソリューションの大手プロバイダーであるアリスタ・ネットワークス(ANET)の2024年の業績は、投資家が現在期待しているよりも良くなる可能性が高いと見ている。

同社は既に2023年に非常に好調な業績を上げているが、私はこの銘柄が2024年も好調を維持する可能性があると考えている。

更に、無借金経営の同社は、現在、Non-GAAPベースの予想営業利益の26倍というバリュエーションで取り引きされていることも魅力的なポイントのひとつである。

考察

読者の皆様には、以下の2点に留意していただきたい。

  • 株価が過去にどれだけ上昇したかよりも、重要なのは、来年・今後の株価の行方である。
  • 綺麗なバランスシートを持ち、キャッシュフロー創出力の高いビジネスは、事業運営において柔軟性に富んでいる。

私が投資対象を分析する際には、その会社のバランスシートについてよく分析する。

なぜなら、強力なバランスシートを持つ企業は、株主還元を推進する上で、大きな柔軟性を保持していると信じているからである。

私が同社に注目するメインの理由は、同社が無借金のバランスシートを保持する点ではないが、同社の無借金の綺麗なバランスシートは、私にさらなる安全マージンを提供してくれると信じている。

短期的な見通し

アリスタ・ネットワークスは、企業向けに高度なネットワーキング・ソリューションを提供することに特化している。

基本的には、企業がコンピューター・ネットワークをより効率的に管理するためのハイテク・システムを提供している。

同社の焦点は、組織内のコンピュータとサーバー間の通信とデータの流れをより速く、より信頼性の高いものにし、制御しやすくすることである。

同社は、Extensible Operating SystemやCloudVisionなど、最新のネットワークのバックボーンとなる革新的な技術の開発を得意としている。

簡単に言えば、同社は、企業のインフラストラクチャー内のデジタル・ハイウェイを情報がスムーズかつ安全に行き来できるようにするビジネスを展開しているのである。

同社は、前四半期の堅調な業績を背景に、短期的には、有望な成長軌道に乗っていると見ている。

同社は、クラウドとAIの大手顧客を1つの部門に統合するという戦略的決定を下しており、総売上構成比の40%以上を占めると予測されているが、これは進化する市場動向に対する彼らの鋭い理解を反映したものである。

AIネットワーキングとクラウド・サービスに注力することで、同社は最先端技術に対する需要の高まりに対応することができる。

特筆すべきは、単一の拡張可能なオペレーティング・システムとCloudVisionスタックへの同社のコミットメントは、アーキテクチャの優位性を備えた独自の基盤を提供することに同社が注力していることを強調している。

2023年の年間成長率は33%と予測され、粗利益率も一貫して改善していることから、同社はレジリエンスと適応力を市場に示し、業界のゴールド・スタンダードを確立しているようにも見える。

しかし、一方で、同社には当面の課題がないわけではない。

現在のサプライチェーン環境とリードタイムの複雑な性質は、慎重な舵取りを必要とする不確実性をもたらしている。

2024年には改善が見込まれるものの、顧客在庫の重複を避け、リソースの配置を効率的に最適化するためには、微妙なバランスを保つ必要がある。

課題は、オペレーショナル・エクセレンスを維持しながら、サプライチェーンの正常化へのシームレスな移行を確保することにある。

さらに、特にクラウドとAIの分野では、顧客の支出パターンが進化しているため、さらに複雑さが増している。

同社は、市場の需要に応え、従来のインフラ支出とAIクラスタへの重点の高まりとのバランスを取るために、戦略を絶えず調整しなければならない。

このような背景を踏まえ、同社の財務について説明したい’。

好調な売上高成長率

同社はここ数四半期で、見通しを引き上げている。

第3四半期までは、2022年末から2023年上半期にかけて同社が示した力強い成長は、下降線をたどり、衰退していくと予想されていた。

しかし、これは明らかに事実ではない。

というのも、同社の第4四半期ガイダンスは、現在、前年同期比約22%の成長を示しているからである。

そして特に私が同社に強気になる理由のひとつとして、この時期がクラウドの巨人である顧客(主にメタ / METAとマイクロソフト / MSFT)の在庫がまだ消化されていない時期であることが挙げられる。

その結果、このセクター全体で新たなサーバー導入サイクルが再開されると、同社の収益成長率がさらに加速する可能性があると見ている。

あるいは、成長率が加速するのではなく、市場が、同社が2024年も年平均成長率20%台半ばで成長し続けることを期待するようになるかもしれない。

結局のところ、同社が2024年第1四半期の厳しい比較対象期間を乗り越えれば、2024年の残りの期間は順次同社へのプレッシャーは緩和され始め、四半期比較が容易になると見ている。

一方で、同社をカバーしているアナリストたちは、来年の成長率が10%台半ばになると予想しており、これは、私自身の予想である20%台半ばを大幅に下回る水準となっている。

では、これらの乖離は、私が強気すぎることを示唆しているのだろうか?

残念ながら、現時点ではどちらが正しいかは分からないというのが現状である。

しかし、私が現時点で知っていることは 、「同社の2024年第2四半期と第3四半期の売上高成長率が2023年第1四半期を下回る可能性は非常に低い」ということである 。

これについては、すでに上述したことを考慮していただきたい。

従って、2024年度がもう少し前進し、市場のアナリストがこれらの四半期に対する見通し・理解を得るにつれて、彼らが2024年第2四半期と第3四半期の売上高予想のコンセンサスを引き上げる可能性は十分にあると見ている。

こうした一連の流れを踏まえて、バリュエーションについて考えてみたい。

予想営業利益の26倍のバリュエーションは魅力的

こちらのセクションでは、幾つかの仮定を踏まえて、バリュエーションに関して深掘りしていきたい。

まず、2024年に同社の売上高が年平均20%成長すると仮定しよう。

この水準は、アナリストの予想よりは高いが、私の直感よりはやや低い水準となっている。

上記の仮定では、2024年に同社は70億ドルの収益を上げることになる。

しかし、成長がやや鈍化し、同社の営業利益率はそれほど高くないと仮定しよう。

つまり、Non-GAAPベースの営業利益率は約43%ではなく、41%に若干圧縮されることになるということである。

私の主張をサポートするために、同社の経営陣が第3四半期の決算説明会で述べたことを考えてみたい。

「今年に入り、(売上総利益率は)徐々に改善しており、このまま安定すると予想している。」

さらに、2023年初頭の売上総利益率は59.5%であり、第4四半期は63%前後、あるいはもう少し高い水準になるように思われる。

そして、このガイダンスを踏まえると、同社のNon-GAAPベースの営業利益は約29億ドルになり、この場合、株価はNon-GAAPベースの予想営業利益の26倍となる。

さらに、同社のバリュエーション倍率は、他のハイテクセクターの倍率と同様、2023年を通じて明らかに拡大している。

全体として、Non-GAAPベースの予想営業利益の約26倍のバリュエーションを支払うことは、今年以上の年平均成長率20%で成長する可能性のある企業にとって、特に割高なバリュエーションだとは個人的には思わない。

主なリスク要因

投資の観点から、同社が直面している包括的なリスクは、同社の収益の約40%がマイクロソフト(MSFT)とメタ(META)に関連しているという事実である。

したがって、これら2つの大口顧客からの注文のタイミングに依存することからも、同社の売上高成長率は非常に予測しにくいというのが現状である。

さらに、これらのハイテク事業でハードウェアの需要があったとしても、いずれかの四半期で受注が予想を下回った場合、株価は前触れもなく大きく売られる可能性がある点にはご留意いただきたい。。

結論

同社は、2023年の好業績に続き、2024年も堅調な業績が期待できると見ている。

過去12ヵ月で同社株価は45%上昇したが、同社の無借金のバランスシートに加え、Non-GAAPベースの予想営業利益の26倍というバリュエーションで現在の株価が取引されていることからも、魅力的な投資機会であるように見える。

クラウドとAIの大手顧客を戦略的に1つの部門に統合し、売上構成比の40%以上を占めるようにしたことは、同社の市場動向への適応力を示すものである。

更に、AIネットワーキングとクラウド・サービスに注力し、革新的な技術に取り組んでいる同社は、先進的なネットワーキング・ソリューションに対する需要の高まりに対応できるポジションにあると見ている。

以上より、株価の倍率が変わらないと仮定しても、同社株式に対して、私は「強気」に見ている。

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アナリスト紹介

Michael Wiggins De Oliveira マイケル・ウィギンズ・デ・オリベイラ
拠点:イギリス
セクター:エネルギー、コモディティ、テクノロジー

オリベイラ氏は、エネルギー・セクター、並びに、テクノロジー・セクターの専門家であり、「脱炭素化」、「AIによるデジタル化」、「脱グローバル化」の波が交差する「エネルギー・セクターの大きな転換期」を正確に捉え、より大きな投資リターンを実現することにフォーカスしている。オリベイラ氏は、9年以上に渡る数々の企業分析を通じて、上記の分野における卓越した専門的経験を持つ。

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